体験者からのメッセージ

身近な草花に目を向け、それにより、住んでいるまちへの愛着を持つという「まちくさ博士」の重本さんの活動は、とても個性的です。子どもたちに「まちくさ」の面白さを伝えるワークショップでは、普段何気なく歩いている道や公園を新たな視点で眺めて「まちくさ」を発見し、自然に目を向けるきっかけづくりになっています。様々な団体との連携が生まれ、すでに全国へとその活動は広がっています。

高嶋加代子(NPO法人遊プロジェクト京都 理事長)

「まちくさ」という名前が良い。ひらがなの字面と「道草」にも通じる語感とが相まって、関わる人をホッとさせる風情がある。
しかし「まちくさ」はその和みの中に、都市と人の生を抉るエッジィさを隠している。土とアスファルトの間、ビルとビルのすき間に根づきながら自生する「まちくさ」たち。彼彼女らをみつけ、名づけ、物語に思いをはせるとき。私たちは「まちくさ」に自らの似姿をみる。集まりながら隣近所の人たちの顔も知らず、時に自分自身すら見失ってしまうかに思われる都市の生活において「まちくさ」とは、自分たち自身を快復させ、それらをつなげて、都市に〈もう一つの〉生態系をつくりだす。そんなひそやかな革命ともいえる行為なのだ…と、思う。

奥脇嵩大(青森県立美術館 学芸員)